滋賀県甲賀市信楽町にある「ミホミュージアム」で開催されている2018年春季特別展「猿楽と面」に、坊口町から出展された5つの「面」と出会うべく行ってきました。 当日の「ミホミュージアム」は新緑に映え、県内外をはじめ海外からの観光客もたくさん来場し賑わっていました。会期中(3月10日~6月3日)は約350点の「面」がⅠ期~Ⅲ期に分けられ展示され、坊口町から出展された5つの「面」はⅢ期(5月8日~6月3日)に展示されました。
「猿楽」とは能と狂言で構成される現在の能楽の古称です。本展覧会は、平安時代後期、鎌倉時代の古面に始まり、室町、安土桃山時代の大成期にわたる350面(うち 80面が重要文化財)の「面」を通して中世の人々が熱狂した「猿楽」の世界を紐解かれていきます。
会場に入ると約2mのガラスケースに5つの「面」は並べられ、穏やかな照明に照らし出されていました。これら5つの「面」は、福々しく笑う「翁面」が2面・黒色の肌の「三番叟(さんばそう)面」・落ち着いた顔の「父尉(ちちのじょう」・やわらかい笑顔の「若い女面」です。
これら5つの「面」の前に立つと、何百年も前の厚い信仰心や、民衆の活気あふれる声が聞こえてくるようでした。いずれも保存状態もよく、他の重要文化財に負けない存在感を放っていました。ずっと「面」をみながら、私が小さいころから親しんでい た阿須々伎神社の祭礼のことなど思い出し、ひととき懐かしい、そして面々と続く歴史の重さをひしひしと感じていました。もの言わぬ「5つの面」ですが、その福々しい微笑みは、ひきつけられるような魅力があり、ひととき数百年前の世界にいざなってくれるようでした。ガラスケースの左下には「阿須々伎神社」の祭礼の事などが紹介されていました。
これら5つの「面」の前に立つと、何百年も前の厚い信仰心や、民衆の活気あふれる声が聞こえてくるようでした。いずれも保存状態もよく、他の重要文化財に負けない存在感を放っていました。ずっと「面」をみながら、私が小さいころから親しんでい た阿須々伎神社の祭礼のことなど思い出し、ひととき懐かしい、そして面々と続く歴史の重さをひしひしと感じていました。もの言わぬ「5つの面」ですが、その福々しい微笑みは、ひきつけられるような魅力があり、ひととき数百年前の世界にいざなってくれるようでした。ガラスケースの左下には「阿須々伎神社」の祭礼の事などが紹介されていました。
これまで「5つの面」を大切に保存されてきた地元の方に改めて敬意を表したいと思います。できれば地元の方でも、こんなすばらしい「面」が観られる機会があればいいなと思いながら、新緑の「ミホミュージアム」を後にしました。
著者情報;安田寿子 様 東近江市蒲生大森町